小型霊長類であるマーモセットで、視覚誘導性、記憶誘導性、報酬を伴う意思決定課題など種々の眼球運動関連課題の訓練に成功した。しかしFEFの観察窓の維持が難しかったため、暫定的に頭頂葉の眼球運動関連領野であるLIPに対象を切り替えて実験を行った。まずはLIPトポグラフィーについて調べたところ、1光子カルシウムイメージングでは明瞭な構造は見られなかった。次に、2光子顕微鏡実験により、個々の細胞レベルで検討した結果、視野の様々な場所に対応する受容野をもつ細胞が混じり合って存在していることが分かった。このことが、1光子イメージング実験で、明瞭なトポグラフィーが見られないことの大きな理由と考えられた。
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