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2022 年度 研究成果報告書

分子モーターKIF13BによるLRP1を介したβアミロイドの脳からの排出機構

研究課題

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研究課題/領域番号 20K07739
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分51030:病態神経科学関連
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

金井 克光  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (80214427)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードアルツハイマー病 / 毛細血管 / 高脂血症 / 動脈硬化 / エストロゲン / 中性脂肪 / 胃 / βアミロイド
研究成果の概要

脳毛細血管に注目したアルツハイマー病(AD)の基礎研究を行った。はじめに脳毛細血管がβアミロイドの脳から血中に排出する機構の解明を試みたが、技術的に困難であることが判明した。女性は閉経を迎えると血中脂肪が上昇し動脈硬化やADのリスクが高くなる。そこで本教室前任教授が発見した胃由来のエストロゲンについて検討したところ、血中脂肪が増えると胃エストロゲンの分泌が増えて血中脂肪を低下させることを見出した。さらにエストロゲンが傷害された脳毛細血管の修復を促進することも分かった。以上の結果から、胃エストロゲンが血中脂肪濃度を調節し、毛細血管の修復を支えることでADに対する抑制効果があることが示唆された。

自由記述の分野

内分泌

研究成果の学術的意義や社会的意義

エストロゲンは食欲、脂肪の合成・血中への放出を抑制し、脂肪の蓄積・消費を促進することが知られている。私達は今回の結果と合わせて「血中脂肪値が上がると胃から分泌されるエストロゲンが増えて下げる」というモデルを提唱した。エストロゲンには傷害された脳毛細血管の修復を支える機能があることもわかり、閉経後にADリスクが上がるのは「血中エストロゲンの低下が血中脂肪を高めて動脈硬化を引き起こすとともに毛細血管の修復機能を低下させ、脳毛細血管を介したβアミロイドの脳から血中への排出の低下の原因となり、ADのリスクを増大させる」ことが示唆された。今後、胃エストロゲンを活用したAD予防の開発が期待される。

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公開日: 2024-01-30   更新日: 2025-01-30  

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