パーキンソン病(PD)は中脳黒質ドーパミン神経細胞の脱落を特徴とする神経変性疾患であり、その発症メカニズムは未だ明らかになっていない。本研究ではPD原因分子であるLRRK2の腸管神経系における役割とその異常による病態形成機序を解明することを目的とした。 本研究により、LRRK2は腸管グリア細胞に優位に発現していること、LRRK2欠損(KO)マウスのENSでは神経とグリアの特徴を有する細胞が増加していること、LRRK2はCREBのリン酸化を介して腸管神経新生を制御していることが明らかになった。また、KOマウスのENSではsynucleinが増加しており、PD発症の一因となる可能性が示唆された。
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