研究課題
基盤研究(C)
家族性アルツハイマー病の遺伝子変異であるD67N家系の患者脳から,本変異アミロイドに対する特異的な抗体を作成した.この抗体を用いて,本家系患者脳,孤発性アルツハイマー病および加齢に伴う老人斑(アミロイド)について免疫染色を行った.結果として,本変異特異抗体は,本変異患者脳のアミロイドのみに結合し,孤発例および加齢に伴う老人斑には結合しなかった.これにより,家族性アルツハイマー病と孤発性アルツハイマー病ではアミロイドの蓄積機構が異なることが示された.
神経病理
本抗体が孤発性アルツハイマー病や加齢に伴うアミロイド沈着には結合せず,本変異特異的なアミロイド抗体であることが証明された.これにより,孤発例と家族性アルツハイマー病のアミロイド蓄積機序が異なることが示唆された.また,患者脳を検索する際に本抗体を用いることで本変異の有無を確認することができるようになった.