プロラクチン(以下PRL)は下垂体ホルモンの一種であるが、免疫細胞等が産生する異所性PRLの挙動は未知であり、自己免疫疾患の病態形成との関係も不明である。我々はこれまでに、二次進行型MS(SP-MS)の病態形成に密接に関わるEomes陽性ヘルパーT(Th)細胞のCNSでの生成に、抗原提示細胞が異所性に産生するPRLが重要な役割を果たすことを見出した。本研究では、マウスおよびヒトの系を用いて、抗原提示細胞を含む免疫細胞が産生する異所性PRLが、Eomes陽性Th細胞の誘導を介して、中枢神経系の自己免疫疾患にいかに影響を及ぼすか、について多角的な解析を行ない、重要な知見を得た。
|