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2022 年度 研究成果報告書

ベンゾジアゼピン受容体作動薬の減量・中止をめざして:うつ病治療での前向き研究

研究課題

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研究課題/領域番号 20K07933
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52030:精神神経科学関連
研究機関久留米大学

研究代表者

土生川 光成  久留米大学, 医学部, 准教授 (40343701)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードうつ病 / 不眠 / ベンゾジアゼピン受容体作動薬 / 長期使用 / 減薬 / スボレキサント
研究成果の概要

不眠を有するうつ病治療において、抗うつ薬単剤では不眠のコントロールが困難なため、睡眠薬としてベンゾジアゼピン受容体作動薬(BzRAs)が併用される。しかしBzRAsの長期使用は依存の形成、転倒・骨折、認知機能低下が問題となる。我々が以前に行ったうつ病患者330名の後方視研究では、BzRAsの1年間の長期使用率が70.3%と高率であった。
このため本研究ではうつ病患者20名に対して、治療早期にBzRAsを中止できない場合に、作用機序が異なるスボレキサントを追加投与したところ、BzRAsの1年間の長期使用率は25%まで減らすことができ、スボレキサント追加投与はBzRAsの中止に効果があった。

自由記述の分野

精神医学

研究成果の学術的意義や社会的意義

不眠にベンゾジアゼピン受容体作動薬(BzRAs)が高頻度に使用されるが、BzRAsの長期使用は依存形成、高齢者での転倒・骨折、認知機能低下と関連し社会問題となっている。長期使用者の約半数はうつ病患者である。睡眠薬の減量法としては漸減法や認知行動療法が有用であるとされるが、本邦でのBzRAsの減量・休薬に関する研究は絶対的に不足している。
本研究で不眠を併存するうつ病患者20名に早期にBzRAsを中止できない場合に作用機序が異なるスボレキサントを追加することでBzRAsの1年間の長期使用を著しく減少させることができた。これはうつ病でのBzRAsの減量・休薬指針となり社会的意義が非常に大きい。

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公開日: 2024-01-30  

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