うつ病やトラウマに免疫炎症系の変化が関連するという報告が近年増加しているが、それらの知見は一致しておらず、未解明の点が多い。概日リズムに着目した本研究は、これらのメンタルヘルス問題に関連した免疫炎症系変化について新たな視点を提示するものである。本研究の結果から、子ども時代の持続的なストレスによって免疫システムの概日リズムに持続的変化が生じる可能性が示唆されるとともに、うつ病の脆弱性についての神経生物学的メカニズムの一端が明らかにされたものと考えられ、今後のさらなる研究によってうつ病やPTSDの早期発見や予防法の開発につながることが期待される。
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