「マウスうつ様行動はヒトうつ病と同じ神経活動基盤を持つか?」という疑問に答えるため、ヒトうつ病のバイオマーカーである安静時前頭葉膝下前部帯状回(25野)の過活動に対応する神経活動がうつモデルマウスの自発活動時に存在するか検証した。その結果、ストレス性、炎症性うつモデルいずれのモデルマウスにおいても、ヒト25野相同領野である内側前頭前野(mPFC)下辺縁皮質(IL)において自発活動の増加が見られた。これらの結果はヒトうつ病患者とうつモデルマウスの前頭葉神経活動に対応関係があることを示しており、うつ病にヒト、マウスに共通した神経活動基盤が存在する可能性を示唆している。
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