研究課題/領域番号 |
20K08034
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
国枝 悦夫 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 客員教授 (70170008)
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研究分担者 |
尾川 浩一 法政大学, 理工学部, 教授 (00158817)
二上 菜津実 東海大学, 医学部, 助教 (20806195)
秋庭 健志 東海大学, 医学部, 講師 (40276845)
株木 重人 東海大学, 医学部, 講師 (00402777)
松元 佳嗣 東海大学, 医学部, 助教 (20568969)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 放射線治療 / 肺臓炎 / 機械学習 / 予想 |
研究実績の概要 |
手術不能III期肺癌に対する化学放射線治療は免疫チェックポイント阻害剤を併用することで生存率が上昇し今後の期待が大きい。化学放射線治療において放射線肺臓炎は最も頻度が高く、ときに重篤となりうる有害事象であるが、免疫チェックポイント阻害剤が投与できず生存率の改善が期待できない。通常はステロイド治療とか呼吸困難とかの症状によるグレードがアウトカムとなるが結局のところ担当医の主観的要素が強く関与し、客観化、AI化の障害となっている。そこで画像的な指標、例えば肺臓炎によって密度が上がる部分の体積、虚脱による体積の減少率、密度上昇による浸出液の量の計算、などから「画像的」肺臓炎の評価システムを作成する。今年度は東海大学病院にてデータ収集をおこなう目的で、倫理委員会審査などの所定の手続きを完了した。しかし、年初からのコロナウィルス蔓延の影響で、実際の調査は遅れている。それでも、約50例ほどのデータを調査することができた。具体的には 放射線治療患者のデータベースから過去10年分を検索し、胸部の照射を行っている患者を抽出した。特に根治的治療のものを中心としている。 これらの患者についてここにカルテ調べを行い、放射線肺臓炎の有無を検討した。一方画像データは別途収集し、 統合して再度別のデータベースとしている。このデータベースシステムの構築は順調に行われている。また、機械学習については習作的に いくつかのシステムを作成し論文化している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は蓄積されたデータをもとにした後ろ向き研究であるが、電子カルテ情報、DICOMデータ内の個人情報の取り扱いに関しては、個人情報の保護を徹底する。倫理審査は順調に通過した。しかし、コロナウィルス蔓延の影響で、実際の調査は遅れている。それでも、約50例ほどのデータを調査できている。
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今後の研究の推進方策 |
アルバイトを雇うなどし、調査を促進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍にて、調査が進まなかったために、未使用額が生じた。 次年度では、調査をすすめるためにアルバイトを雇用し、その費用などに支出する。
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