本研究は211Atの可視化による生成量および化学形評価に、即時性と定量性を同時に加え、かつ短時間で分析可能な実用的な技術を開発した点に社会的意義がある。また、出願した2件の特許により、検量線からのずれを簡便に補正して分析の効率化を実現し、さらに薄層クロマトグラフィー中にシンチレーターを含有させることで薄層クロマトグラフィーにより展開中の試料のα線を可視化分析可能となった。両特許は、いづれも分析の効率化に資するものであり、今後のα線治療法の実用化に伴い、貴重なRI治療薬の不要な損失を防ぐとともに、医療従事者の被ばくリスクを低減させる等の高い波及効果が期待できる。
|