研究課題
基盤研究(C)
神経芽腫患者血清を用いて、低リスクで優位に発現しているmiRNA候補4種に絞りこんだ。神経芽腫細胞株のレチノイン酸を用いた分化モデルにおいて、この候補miRNAが上清およびExosome 内に存在することを確認した。神経芽腫細胞株に候補miRNA mimic、miRNA inhibitorを導入し神経芽腫細胞が分化や増殖などの形態変化変化は見られなかった。分化の指標として、neurofilamentについて測定したところ、候補の1つの遺伝子導入においてneurofilamentが増加し、抑制においてneurofilamentが低下し、このX-miRNAは分化誘導に関与している可能性がある。
小児がん
神経芽腫NBの特徴は、予後の多様性にあり、自然退縮するNBのマーカーは知られておらず、これを解明することで、無治療可能な腫瘍の判別が可能となり、新たな治療法の開発に繋げられ、重要な問いとなると考えられる。新たな非侵襲的な診断マーカー、予後マーカーに使えるだけでなく、NBの病態解明、新たな分子標的療法の開発につながることが期待出来る。