本研究では神経発達障害の病因基礎研究の一環として、脳神経発達障害のヒト病態を模した動物(病態モデル)を用い、生きたまま脳機能を調べる生体イメージング研究である。イメージングには陽電子断層撮影(PET)装置を用い、放射線を放出する元素を標識した化合物を動物へ投与し、体内からの放射線を検出することで画像化する。脳内での炎症や脳組織構造に重要なタンパクの密度を画像化・解析し、自閉スペクトラム症などの神経発達障害で特徴的な社会性の行動異常との関連性を調べ、病態メカニズムの一端を明らかにする。本研究により、将来、これら障害の早期の診断や新たな治療介入法の一助となることが期待される。
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