RIG-I様受容体(RLRs)は主にRIG-IとMDA5から構成される細胞内核酸受容体であり、自然免疫応答に関与する分子である。本研究ではNAFLD患者の肝生検組織とNASHモデルマウスを用いて、RLRsの発現を解析した。MDA5は非NAFLDでは発現が認められなかったが、NAFLDでは主に肝内に浸潤するCD11b陽性マクロファージに発現していた。NASHマウスではMDA5発現の増加は炎症性サイトカイン発現に先行して認められ、炎症病態に関与している可能性が示唆された。また、マクロファージにおけるMDA5発現はLPSによって誘導されるため、腸内細菌抗原の流入が重要であることが示唆された。
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