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2023 年度 研究成果報告書

心不全発症進展における抗心筋自己抗体の関与とその発生メカニズム

研究課題

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研究課題/領域番号 20K08482
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛

研究代表者

長友 祐司  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 内科学, 准教授 (70348647)

研究分担者 香坂 俊  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30528659)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード抗心筋自己抗体 / 心不全
研究成果の概要

当院に急性心不全で入院した症例377例を登録。血液検体を採取し、β1アドレナリン受容体に対する自己抗体(β1AR-AAb)をELISA法でIgG3サブクラス、それ以外に分けて測定した。陽性率はIgG316%、それ以外で20%であった。左室駆出率の保たれた心不全でも低下した心不全と陽性率に有意差は認められなかった。入院時β遮断薬内服患者ではtotal IgGの抗体陽性率、抗体価が有意に低値であった。院内死亡率、退院後の全死亡率はIgG3抗体陽性者で有意に高率であり、β遮断薬非内服者では同様の結果であったが内服者ではそのような差は見られなかった。腸内細菌叢解析では炎症との関連が示唆された。

自由記述の分野

心不全

研究成果の学術的意義や社会的意義

今回IgG3に属するβ1AR-AAb陽性患者は予後不良であり、β遮断薬の投与が同抗体陽性患者で有効である可能性が示唆された。またこの結果は左室駆出率に関わらず同様であった。左室駆出率の保たれた心不全(HFpEF)に対するβ遮断薬の臨床的有用性についてはこれまで結論が出ていない。本研究の結果からはIgG3-β1AR-AAb陽性患者ではβ遮断薬が有効である可能性がある。HFpEF患者において同抗体の測定が予後不良患者群、さらにβ遮断薬の有効な患者群の同定に有用である可能性がある。腸内細菌叢変化は炎症と関連しており、腸内細菌叢に対する治療介入の可能性について今後さらなる研究が必要である。

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公開日: 2025-01-30  

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