白血病幹細胞(LSC)分画の28.8±11.3%にCD35陽性亜分画の存在が確認され、これらは既知のLSCマーカーであるTim3+分画に濃縮された。フローサイトメトリーで純化したCD35+/-LSC分画を用いて施行した補体結合アッセイでは、CD35+分画で補体結合が少ない傾向が見られたものの、その他の解析では両者に有意差を認めなかった。 遺伝子発現や蛋白発現を比較解析し、CD35陽性分画の機能的特徴や治療標的となる特定の分子・シグナル経路などの存在を明らかにする必要がある。また再発症例の検体を用いた解析を追加し、CD35発現が臨床経過に与える影響に関し検証していく予定である。
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