研究課題/領域番号 |
20K08794
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
植木 重治 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (60361234)
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研究分担者 |
寺境 光俊 秋田大学, 理工学研究科, 教授 (70251618)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 好酸球 / 好中球 / 物性 / 粘液 / 鼻副鼻腔炎 |
研究成果の概要 |
本研究では、好酸球や好中球がin vitroで活性化して細胞死(ETosis)を起こすことで、粘液と同様の物性(CT値、乾燥重量、疎水性、粘弾性)を示すことを初めて明らかにした。この物性は、好酸球や好中球がそれぞれ異なる性質の細胞外トラップを有していることによるものと考えられた。さらに、ヘパリンとDNA分解酵素を用いることで、効果的に好酸球の細胞外トラップを分解することを見いだし、実際の好酸球性副鼻腔炎の粘液に対しても同様の効果を有していることを確認した。これらのことから、顆粒球の集積する粘液の物理学的性状と貯留,炎症遷延化のメカニズムと新しい治療戦略が示された。
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自由記述の分野 |
アレルギー学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで好酸球性炎症疾患の粘液は粘性が高いことが知られていたが、この原因は主にムチンの分泌亢進や成分変化によるものと考えられてきた。本研究は、気道内腔に遊出する顆粒球に着目し、大量の顆粒球が細胞死を起こして集積すると、それのみで臨床的な粘液と同じような物理学的性状を示した。本研究は、新規バイオマーカーや、物性を改善させる新規治療法の可能性を示し、社会的にも重要であると考えられ、プレスリリースを行い、広く結果を公開している。
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