研究課題/領域番号 |
20K08812
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
桑名 正隆 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (50245479)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 全身性強皮症 / バイオインフォマティクス / 心筋 |
研究成果の概要 |
全身性強皮症(SSc)に伴う心病変は予後不良因子だが、その詳細な病態は明らかでない。そこでSScに伴う心病変を有し、心内膜生検が実施されたSSc患者4例を対象に心筋残余試料をRNAシーケンスし、その遺伝子発現プロファイルを解析した。 (拡張型心筋症4例との比較で、SSc心筋では脂肪酸β酸化、クエン酸回路等の心筋エネルギー代謝に関連したパスウェイに活性化がみられ、上流制御因子としてNUPR1、IL-1βの活性化、微小管・細胞骨格の機能抑制が示唆された。各免疫細胞の割合の推計では、2群間で差はみられなかった。以上より、SSc心筋では拡張型心筋症とは異なる分子病態が存在する可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
膠原病
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はSSc患者心筋を用いた初めてのトランスクリプトーム解析である。症例数が少ない、対照が健常心筋ではなく拡張型心筋症患者の心筋であるなど制約があるものの、仮説なしの網羅的解析により病態と関連するパスウェイや上流制御因子が同定された学術的意義は大きい。本研究成果は難治性病態の解明に役立つとともに、新たに同定された治療標的に対する新規治療薬の開発につながる可能性を秘めている。
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