研究課題/領域番号 |
20K09311
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
赤松 洋祐 岩手医科大学, 医学部, 講師 (70835280)
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研究分担者 |
千田 光平 岩手医科大学, 医学部, 助教 (30611016)
藤原 俊朗 岩手医科大学, 薬学部, 講師 (60405842)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 既往脳卒中症状の再燃 / 感染症 / 拡散テンソル / 脳卒中後疲労 / 脳卒中後認知機能障害 |
研究成果の概要 |
脳梗塞モデルの慢性期に全身性炎症を惹起して既往の脳卒中症状の再燃を再現し、拡散テンソル画像を用いた病変の可視化と組織学的検討から神経障害の機序解明を目指した。動物実験で、炎症を惹起した脳梗塞モデルの大脳白質の障害をfractional anisotropy値をもとに評価を試みたが、MRI設置施設移動に伴い撮像条件が安定せず、炎症を惹起していないモデルとの差を見出せなかった。その他、既往の脳卒中症状の再燃に関わる文献レビューから、脳卒中後疲労や認知機能障害など脳卒中患者の長期転帰に関わる病態が脳実質に対する自己免疫応答に関わり、既往脳卒中症状再燃の病態と類似する可能性があることを論文化した。
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自由記述の分野 |
脳卒中の外科治療
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既往脳卒中症状の再燃は、救急外来に脳卒中症状で来院する患者さんの10%を占めることが知られているが、病態は不明で治療法は確立していない。本研究では、動物モデルにおいて放射線画像上の大脳白質障害を指摘するに至らなかった。しかし、動物を用いた基礎研究や実際の患者さんの検体を用いた臨床研究から、脳卒中後の長期的な患者転帰に関わる脳卒中後疲労や認知症は脳細胞に対する免疫応答を介して起こることが示唆され、感染症を契機に起こることが多い既往脳卒中症状の再燃の病態に類似することは学術的意義がある。また、これらの病態の更なる解明が進むことで、脳卒中が後発する高齢者のADL改善が期待でき社会的な意義がある。
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