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2022 年度 研究成果報告書

線維芽細胞に着目したくも膜炎症の分子機構の解明と新たな脳保護薬の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 20K09352
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56010:脳神経外科学関連
研究機関札幌医科大学

研究代表者

三上 毅  札幌医科大学, 医学部, 准教授 (30372816)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードarachnoid membrane / ischemia / inflammation / seizure / reperfusion
研究成果の概要

慢性脳虚血性疾患と非虚血性疾患で得られた前頭葉皮質上のくも膜を解析した。くも膜の厚さは年齢が影響しており、厚いくも膜では内層に線維芽細胞やマクロファージが増勢し、VEGFαやTGFβなどの炎症マーカーが増加していた。また、くも膜内の血管新生の存在を確認した。虚血性疾患において、強い炎症反応が認められており、疾患による影響もみられることがわかった。また、実験動物において、両側総頚動脈閉塞を作成し、てんかん波やパワースペクトラム解析を行った。痙攣発生には、虚血が影響を及ぼしていることを見出した。再灌流障害における痙攣発作には、microbleedsが強く影響していることを見出だした。

自由記述の分野

neurosurgery

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年、脳小血管病の発現に脳内の老廃物を排出するglymphatic systemが関係しているという報告も散見されており、認知症との関連が示唆されている。本研究は、脳虚血に対してくも膜の炎症や線維化制御に着目したはじめての研究であり、微弱な頭蓋内慢性炎症がもたらすくも膜の炎症や線維化が脳小血管病や頭蓋内血管病変を通して脳機能に及ぼす影響を解明することに貢献した。このメカニズムを通した治療が実現することにより、拡大増加する医療費や介護負担の縮小をめざすことができ、今後の超高齢社会への対応策となると考えている。

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公開日: 2024-01-30  

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