Wilms Tumor1(WT1)は、ESCの脱落膜化を制御している。マイクロアレイ解析によると、WT1は、脱落膜化過程において脂質代謝に関わる遺伝子を多く制御していることがわかった。また、脱落膜化により細胞内の脂質蓄積が増加すること、これにWT1が関与していることを見出し、またWT1の下流でこれに関与する因子としてVLDLRを同定した。さらに、WT1は細胞内へのグルコース取り込みに関与しており、WT1の下流でグルコース取り込みを制御する因子としてGLUT1を同定した。以上のことから、WT1は、ESCの脱落膜化における脂質およびグルコース代謝を制御する転写因子であることがわかった。
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