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2022 年度 研究成果報告書

脂質異常症治療薬スタチンの奏効に関わる卵巣癌の臨床病理・分子生物学的特性

研究課題

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研究課題/領域番号 20K09652
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

小林 佑介  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 専任講師 (10439763)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード卵巣癌 / ドラッグリポジショニング / スタチン / 奏効予測マーカー
研究成果の概要

脂質異常症治療薬スタチンを卵巣癌の治療薬として応用するべく、臨床導入を見据えた基礎的研究を行なった。スタチンは既存卵巣癌細胞株において細胞増殖抑制効果を示し, 特に漿液性癌と明細胞癌細胞株でスタチンが奏効していた。また、マイクロアレイ解析をかけて遺伝子発現とスタチン投与による細胞生存率からピアソンの積率相関係数を算出し、VDAC1 および LDLRAP1遺伝子発現がスタチン奏効の予測マーカーとなることを明らかとした。さらに、臨床検体でのスタチン奏効を増殖抑制率より検討すると、特に漿液性癌と明細胞癌症例に奏効しており、卵巣癌標準治療薬剤と比較しても同等の増殖抑制率を示している症例も認めた。

自由記述の分野

婦人科腫瘍学、遺伝腫瘍学、新規創薬

研究成果の学術的意義や社会的意義

脂質異常症治療薬スタチンの抗腫瘍効果は様々な癌種で報告されており今後の臨床への還元が期待されているものの、他癌種での臨床試験では奏効予測に基づく症例選択が出来ていないため有望な結果が得られていないのが現状である。卵巣癌に対しては本研究において樹立したバイオマーカーVDAC1やLDLRAP1によるコンパニオン診断でスタチン製剤の奏効を期待できる症例を選択することができる。今後は奏効を確認した漿液性癌症例と明細胞癌症例を対象に、既発症症例の維持療法もしくは卵巣癌ハイリスク症例の予防薬として用いることや標準治療薬への上乗せを検証する臨床試験の実施が期待される。

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公開日: 2024-01-30  

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