研究課題/領域番号 |
20K09781
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
丸子 一朗 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (10443871)
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研究分担者 |
飯田 知弘 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50241881)
長谷川 泰司 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70623487)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 脈絡膜 / 網膜外層 / 視細胞 / 加齢黄斑変性 / 中心性漿液性脈絡網膜症 |
研究成果の概要 |
視覚において網膜、特に網膜外層に存在する視細胞は光受容に重要な役割を果たしているが、その視細胞を栄養する脈絡膜に関しては、不明な点が多い。近年、網膜および脈絡膜を非侵襲的に描出することができる光干渉断層計(OCT)の進歩に伴い様々な網膜疾患を引き起こす脈絡膜異常がわかってきた。 本研究で、我々は中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)およびパキコロイド疾患の脈絡膜肥厚、脈絡膜血管透過性亢進所見および脈絡膜血管拡張に伴う黄斑新生血管形成についてOCTを用いて形態的・機能的評価を行い、CSC発症における眼球形態異常の存在や加齢黄斑変性におけるパキコロイド疾患の割合について明らかにした。
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自由記述の分野 |
網脈絡膜
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本人の加齢黄斑変性(AMD)患者の特徴は、欧米の患者と異なり網膜の加齢性変化の指標とされるドルーゼンや網膜色素脱失および沈着が少ないことから、他の要因の関与が以前から指摘されていたが、本研究で日本人のAMDには脈絡膜血管異常に関連したパキコロイド疾患に伴う黄斑新生血管の関与が4割を占めていることが判明した。これは、欧米のAMDとは厳密には疾患背景が異なり、その治療における反応性にも違いが生じる可能性を示唆している。実際、我々の研究で、パキコロイドに伴った黄斑新生血管の方が治療反応性が良く、治療回数が少なかった。 AMD診療における日本人の特徴を検出できたことは治療戦略にも影響し意義深い。
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