研究課題/領域番号 |
20K09877
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
佐藤 元 明海大学, 歯学部, 講師 (10432452)
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研究分担者 |
野崎 一徳 大阪大学, 歯学部附属病院, 准教授 (40379110)
三浦 治郎 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (70437383)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 味覚障害 / 嗅覚障害 / パーキンソン病 / 冷温度感覚 / メントール |
研究成果の概要 |
本研究では、行動/生化学的実験(味覚嗜好性試験、唾液分泌量測定、飲水量測定、四肢運動機能測定、血中亜鉛濃度測定)および免疫組織学的実験(脳内チロシンハイドロキシラーゼ陽性細胞/線維の免疫組織学的実験)から、遅発性パーキンソン病(PD)モデルマウスにおいて嗅覚、味覚および口腔内冷温感覚障害がそれぞれ独立して生じていることを明らかにした。また、それらの感覚障害が脳の器質的変化と同時に誘発されることを明らかにした。本研究成果から、ロテノン鼻腔内投与に伴う感覚障害は、単に末梢性の障害に起因するだけでなく中枢性の障害も一部関与する可能性が示唆され、PDに生じる味覚障害発症機構解明の足掛かりとなる。
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自由記述の分野 |
神経生理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
味覚は、食物摂取を選別するという生存にとってきわめて重要な機能であるだけでなく、「美味しさを味わう」ことを可能にする感覚の一つである。そのため、味覚障害は私たちのQuality of lifeを大きく低下させる。近年、パーキンソン病 (PD)の前駆症状としての味覚障害が注目されているが、その病態は不明であった。本研究成果は、複雑な味覚障害の病態解明の一助となり、新規治療法/治療薬の開発に大きく寄与でき、その学術的/臨床的意義はきわめて高い。また、国民の味覚障害に対する意識を高め、味覚障害から様々な全身疾患の早期発見および早期治療に繋がり、本研究の社会的意義も高い。
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