研究課題/領域番号 |
20K10114
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
花本 博 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (50397733)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 呼吸 / センサ |
研究実績の概要 |
胸腹部の同時観察および圧電シートセンサを応用し、非侵襲的に呼吸回数および換気量を評価するための手法を確立することを目的とし、圧電シートセンサ、RIPベルトによる睡眠検査装置、およびスパイロメータを購入し、呼吸情報の取得環境を整備した。圧電センサは空調などの影響を受けるため、ノイズを最小限にできるような配置を設定した。また、健康成人ボランティアを対象とした研究を予定しているため、対象者が一定の換気量で呼吸できるように仰臥位でディスプレイを視認できるような環境を整えた。 胸部と腹部のRIP波形、圧電センサ情報、換気量のデータが取得可能であり、データの保存および出力も可能であることを確認した。しかし、出力形式が異なり、各機器でのデータの統合を現在検討中である。リアルタイムでの各波形の画面表示が可能であるものの、数値データの出力が困難であった。そのため、各機器からのデータ出力の詳細を調査していたが、最終的に困難である可能性が高くなった。そこで、一旦研究データを取得、保存し、事後解析する方向で調整することとした。 今後、健康成人ボランティアを対象とした呼吸データの取得と解析を予定しているため、研究計画を立案中である。様々な換気量と呼吸回数を設定し、各機器での解析データを比較する予定である。現在は実際に可能な換気量と呼吸回数および測定時間を決定するための予備データを取得している。また、圧電センサおよびPIRデータとスパイロメータでの測定値との関連性の最適な確認方法を考案中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で研究の中断を余儀なくされた。そのため機器の購入が遅れた。また、研究室の改修により場所が限定されたため、機器の設置が困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降は以下の方針で進める予定である。 (1)出力形式の異なる3つの研究機器・医療機器から得られたデータを出力・統合し、解析可能な状態を構築する。 (2)圧電センサおよびPIRデータとスパイロメータでの測定値との関連性の確認方法を決定する。 (3)健康成人ボランティアを対象とした研究計画を立案・策定し、倫理審査委員会の承認を得たのちに、データ取得を開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、研究の中断を余儀なくされたため、研究の準備が遅れた。また、関連学会の開催中止等が続いたため旅費の使用がなかった。 また、研究室の改修に伴い、場所の確保が困難であった。次年度は改修が終了するため、解析用PCを購入・設置し、解析処理を早める計画としている。
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