研究課題/領域番号 |
20K10544
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
緒方 利安 福岡大学, 医学部, 准教授 (20609490)
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研究分担者 |
有馬 久富 福岡大学, 医学部, 教授 (20437784)
川添 美紀 福岡大学, 医学部, 助教 (30469374)
坪井 義夫 福岡大学, 医学部, 教授 (90291822)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 脳梗塞 / 腸内細菌 |
研究実績の概要 |
我々は2021年8月までに収集した53名の便検体をもとに予備的研究を行い、以下の知見を得た。 ・脳梗塞患者の動脈硬化リスクと腸内細菌におけるBacteroides門には関連が疑われ、脳卒中の既往がある患者(P=0.046)、ならびに脂質異常症や飲酒習慣がある患者(それぞれP=0.065、0.093)ではBacteroides門の割合が低下していた。 ・心原性脳梗塞の患者ではFusobacteria門(P=0.03)が低下している一方、Firmicutes(門)が高い傾向が見られた(P=0.09)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年はコロナウイルス感染症の流行の影響を受けながらも、多くの患者さん方に研究への同意をいただき、登録件数は100例を突破することができた。 しかし当初予定していた検体数は500例であるため、十分な検体数を確保できていないことから、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後はデータベースの整備・統合・及び統計解析を行う。その際は、共同研究者の有馬らが収集している、福岡県在住一般住民の前向きコホート研究に参加している健常者の腸内細菌叢とデータベースを統合する。 予備的研究ではすでにいくつかの知見が得られつつある。それらをpreliminary dataとして2022年5月に開かれる日本脳神経学会、6月に開かれる日本老年医学会でそれぞれ発表する予定である。対象の脳梗塞患者のみを用いてのデータ解析も進めていき、現場の医療への還元に努めていきたい。
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