研究課題/領域番号 |
20K10653
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研究機関 | 神戸常盤大学 |
研究代表者 |
中田 康夫 神戸常盤大学, 保健科学部, 教授 (70295773)
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研究分担者 |
伴仲 謙欣 神戸常盤大学短期大学部, 口腔保健学科, 助教 (50752119)
高松 邦彦 神戸常盤大学, 保健科学部, 准教授 (80392017)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 看護基礎教育 / 数理・データサイエンス教育 / データ駆動型アプローチ / アブダクション |
研究実績の概要 |
本研究は、看護基礎教育における「数理・データサイエンス教育」のミニマム・エッセンシャルズを明らかにすることであった。 1年目は、2020年4月に数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムが公開した「モデルカリキュラム (リテラシーレベル)」をもとにしつつも、ここには明示されていない数理・データサイエンスの哲学的背景である「データドリブン型(データ駆動型)アプローチ」を入れ込んだ看護基礎教育における「数理・データサイエンス教育」のミニマム・エッセンシャルズを提唱し、この成果を関連学会に発表するとともに論文化した。 2年目は、上記成果をこれを土台として、仮説ドリブン型アプローチとデータドリブン型アプローチは、互いに独立に存在するのではなく、両者は表裏一体な関係にあり、なおかつこの両アプローチの関係は、数理・データサイエンス教育の哲学的な背景となっていることから、データドリブン型アプローチがミニマム・エッセンシャルズとして必要不可欠であることを明らかにし、この成果を関連学会に発表するとともに論文化した。 3年目は、アブダクション(仮説推論)は、仮説を具体化する演繹や仮説を検証する帰納と相反するものではなく、仮説を形成するための推論法であるため、アブダクションがミニマム・エッセンシャルズとして必要不可欠であることを明らかにし、この成果を関連学会に発表するとともに論文化した。さらに本研究の成果を踏まえた内容を国際学会において発表した。 最終年度である4年目は、数理・データサイエンス教育においては、データドリブン型アプローチと仮説ドリブン型アプローチについて、両者の関係性を理解して、両者を使いこなせるように教育することが重要であるが、そのためには、日本人が陥りやすい二項対立的思考を超えて、多元的思考へと思考のパラダイムシフトが必要であることについて言及し、このことについて論文化した。
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