研究課題/領域番号 |
20K10667
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研究機関 | 愛媛県立医療技術大学 |
研究代表者 |
徳永 なみじ 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (90310896)
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研究分担者 |
相原 ひろみ 大阪府立大学, 看護学研究科, 准教授 (10342354)
金澤 知典 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 講師 (50777133)
野本 百合子 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (60208402)
佐川 輝高 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (90162320)
前田 ひとみ 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (90183607)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 看護技術教育 / 自己調整学習方略 |
研究実績の概要 |
令和2年度は、新型コロナウイルス対応のため、当初予定よりも研究開始が半年遅れたものの、その後順調に進めることができた。10月に研究メンバーでWeb会議システムを用いて研究スケジュールを確認(第1回SRL研究ミーティング)した後、SRL(自己調整学習)調査項目の精選方法を確認・決定した。11月中旬に所属大学の研究倫理委員会に申請を行い、12月に承認された。1月には、大学での看護技術教育経験を有する看護学教員5名の協力得て、項目候補69項目への意見を聴取し、精選の参考とした。協力者の意見から、重複している項目や行為主体が分かりにくいもの、2つの意味に読み取れるもの等が判明した。さらに、2月には、専門家会議に諮ったものと同じ69項目を用いて、文章の分かりやすさや重複等について、A大学4年生75名に模擬回答を依頼し、19名から回答を得た。回答には、答えやすさについてはおおむね問題ないとの回答であったが、一部項目に回答がしにくいとの意見があった。69項目中8項目は、4年生であっても、自身の学習方略が「非常によく当てはまる」との回答が20%以下になっている項目があること、「非常によく当てはまる」「当てはまる」との肯定的な回答が60%未満の項目が8項目あり、全体の傾向を把握することができた。 3月には、第2回SRL研究ミーティングをWeb会議システムを用いて開催し、専門家会議および4年生による模擬回答の結果を受けて、修正が必要な項目の確認および修正の方向性、令和3年度の研究スケジュールを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
専門家会議の開催がやや時期が遅れたが、予定していた専門家会議の開催、学生への模擬回答の実施、項目精選の方向性の決定まではおおむね予定のとおり実施できた。研究者間での項目候補に関する修正案協議も完了し、項目選定はほぼ終了しているため。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度・2022年度:初回データ収集と分析(第一次的検討):全国の看護系大学および看護専門学校から、地域と課程種別を層とする層化無作為抽出による依頼で協力が得られた教育機関を対象に、質問紙を送付する。対象学年は1~4年生とする。教育機関により、調査用紙の配布可能な学年が限られた場合も協力を要請する。有効回答数は各学年100以上全数400以上を目指す。回収したデータを集計し、信頼性を再テスト法、項目分析とクロンバックα係数で検討し、妥当性は基準関連妥当性、構成概念妥当性を因子分析で検討、共分散構造分析を行う(収集データの規模により、可能であればクロスバリデーションにより妥当性の検証を行う)。 2023年度:看護技術修得自己調整学習方略尺度の評価(項目修正・尺度完成):前年度の依頼先以外を対象として層化無作為による協力依頼を行う。協力が得られた教育機関を対象に、第一次的検討を行った尺度を用いて調査を行う。再度データ収集(有効回答数300以上)と分析、医療統計の専門家のスーパーバイズをもとに項目を精選し尺度を完成させる。以上の方法により、「看護技術修得自己調整学習方略尺度」の開発と評価を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響により、参加予定であった学会等の旅費を使用する機会がなかったため。次年度は、Web開催への積極的な参加や調査に必要なWebアンケートシステムの契約を予定しており、繰り越し分を執行する予定である。
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