研究課題/領域番号 |
20K10667
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研究機関 | 愛媛県立医療技術大学 |
研究代表者 |
徳永 なみじ 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (90310896)
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研究分担者 |
相原 ひろみ 大阪公立大学, 看護学研究科, 准教授 (10342354)
金澤 知典 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (50777133)
野本 百合子 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (60208402)
佐川 輝高 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (90162320)
前田 ひとみ 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (90183607)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 看護技術教育 / 自己調整学習 |
研究実績の概要 |
昨年度実施したWeb質問紙調査の回答をスプレッドシートにまとめ、項目分析は、天井・床効果、歪度±1、項目間相関0.8以上、I-T相関0.2以下を基準として分析した。 有効回答数は330であった。項目分析により28項目を除外し、43項目を対象に探索的因子分析を行った(最尤法、プロマックス回転)。質的分析等から因子数は4因子を想定し、因子負荷量0.3以上を基準とした結果、4因子37項目を抽出した。第1因子『基盤志向自己調整方略』は、「自分に練習が必要な個所がどこかを明確にする(予見)」「手順が複雑な技術でも、できるようになるまで練習する(遂行)」「自分がよく間違えるところはどこかを考える(省察)」等、看護技術の基盤となる手順や根拠の習得を志向した自己調整的学習方略14項目(α=0.896)で構成された。第2因子『実践志向遂行調整方略』は、「標準的な手順ができるようになっても、よりよい方法を見つけようとする」「実際の患者さんに実施する状況と似た環境を設定する」等11項目(α=0.851)からなり、看護の実践と向上を志向して学習遂行を調整する方略であった。第3因子『達成志向計画調整方略』は、「練習の際には、自分なりにその日の目標を立てる」等8項目(α=0.811)からなり、目標達成に向けて学習を計画する方略であった。第4因子『習得志向資源調整方略』は、「授業以外に練習時間を確保する」等4項目(α=0.783)からなり、課外時間等の学習資源を技術習得のために調整する方略であった(全体Cronbach-αは0.942)。以上により、看護学生が看護技術習得時に用いる自己調整学習方略は、4つの下位尺度から構成されることが推定された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナの影響により、対面での看護技術学習の機会が減少し、通常の学習状況でのデータ収集が困難となった。そのため、計画では2021年に実施する予定であった質問紙調査を2022年に実施せざるを得ない状況となり、進行が1年遅れた。現在、完了年度に向け、最終調査の準備を進め、年度内に分析結果を出すように計画を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
1年生がある程度の技術学習を経験している必要性から、前半期の調査はできないため、令和5年度10月にWebによる質問紙調査を実施し、12月から2月に分析、3月完了の計画としている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナの影響により、研究計画が1年後ろ倒しになっているため、予定していた調査研究に必要な予算の執行年度がずれ、次年度使用額が生じている。
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