研究課題/領域番号 |
20K10781
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
清野 由美子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (70737741)
|
研究分担者 |
小山 諭 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10323966)
井上 誠 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00303131)
渡邊 賢礼 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20611180)
石山 寿子 国際医療福祉大学, 成田保健医療学部, 准教授 (60803252)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 精神科病院 / 摂食嚥下障害支援 / 食形態改善 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,摂食嚥下支援専門職が不在の精神科病院において,嚥下食を継続摂取する患者の実態把握の後,院内多職種と院外摂食嚥下支援専門職が協働で食形態改善のための指標を開発し,その有効性を検証することである. 長期入院患者の高齢化や認知症患者の増加が進む精神科病院では,摂食嚥下支援の充実が喫緊の課題となっている,嚥下食は誤嚥・窒息回避目的で漫然と継続される場合が多く,患者の食生活の質(QOL)低下や低栄養をきたす.本研究の成果は,嚥下食摂取者の栄養状態やQOL,食形態改善の阻害要因を解明する根拠となり,精神科病院の限られた療養環境に即した課題解決につながる効果が期待できる. 2020年度の研究実施計画は,精神科病院における患者・看護師への聞き取り調査,入院診療録からのデータ収集により,嚥下食継続の理由,摂食状況,栄養状態,QOLの実態を把握する予定であった. しかし,2020年4月からの新型コロナ感染症の拡大に伴う研究活動の制限,精神科病院の感染対策により調査の実施が困難となり,当初の計画を保留せざるを得ない状況となった. また,所属機関の業務において,学年担任,学務委員,実習委員,改正カリキュラム委員,予算・設備委員に加え,領域教員が2人体制で継続していたため,それらを優先せざるを得ない状況であった. 上記より,2020年度は,文献検索・検討,学術集会・研修会参加による情報収集を行い,文献や研究発表を通じて現状への理解を深めた.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実績の概要でも記載したが,新型コロナ感染症拡大に伴う研究活動の制限のために当初の研究実施計画を遂行することが困難であった.そのために遅れていると判断した.
|
今後の研究の推進方策 |
2021年度は,国・自治体・所属機関の措置・方針に基づき,必要な対応を遵守しながら可能な範囲内で研究活動の遂行に努めていく. 研究推進方策の一つとしては,非対面での調査等,実施可能な調査方法を検討する. その後に,早い時期に研究計画書を倫理審査へ提出し,年度内には調査を実施できるようにしたいと考えている. また,昨年度に収集した文献をまとめて,文献研究として現状把握することも視野に入れていきたい.
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究実績の概要,現在までの進捗状況に記載したように,2020年度は当初の研究実施計画を遂行することが困難であった.そのために次年度使用額が生じることとなった. 2021年度は,研究の実施にかかる費用とし使用することを考えている.
|