研究課題/領域番号 |
20K11038
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研究機関 | 熊本保健科学大学 |
研究代表者 |
飯山 有紀 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (00792087)
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研究分担者 |
小路 純央 久留米大学, 付置研究所, 教授 (50343695)
古村 美津代 久留米大学, 医学部, 教授 (70320249)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 軽度認知障害 / 教育プログラム / 認知症疾患医療センター / 認知症リスクの低減 |
研究実績の概要 |
1.全国の認知症疾患医療センタースタッフにMCIの人への診断後支援について 全国482か所の認知症疾患医療センターのスタッフに対し,Webアンケート調査を実施した.診断後支援の内容については,認知機能低下および認知症のリスク低減WHOガイドラインを参考に45項目を検討した.アンケート調査の結果,有効回答数は158人(有効回答率97.5%)であった.MCIの人に対する診断後支援の内容45項目について項目反応理論を適用した結果,項目困難度は-2.56~1.02の範囲を示した.そのうち40項目は負の値で,比較的平易な項目であることが明らかになった. さらに,「MCIの人への支援に対するスタッフの役割が明確である」(P<0.001),「MCI診断直後に支援ができる人員確保が妥当である」(P=0.001),「MCI診断直後からかかりつけ医との連携がとれている」(P<0.001)ほど,診断後支援の能力が有意に高まる傾向が認められた.認知症疾患医療センターでは,認知症リスク低減に向けたMCIの人への診断後支援が行われている実態が明示された.MCI診断直後の人員が確保されスタッフの役割が明確になること,そして,かかりつけ医との連携がとれることで,スタッフのMCIの人への診断後支援の能力が高まる可能性が示唆された. 2.軽度認知障害(MCI)の人への診断後支援の内容の検討 WHOガイドライン「認知機能低下および認知症 のリスク低減」および,日本老年精神医学会発行「MCIノート」や国立研究開発法人国立長寿医療研究センター著「あたまとからだを元気にする MCIハンドブック」を基に,支援内容を検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画をWebによるアンケート調査に変更し,おおむね順調に進展した.
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今後の研究の推進方策 |
軽度認知障害(MCI)と診断された人に対するインタビュー調査を行い,どのような支援に対するニーズがあるか調査を進める.
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次年度使用額が生じた理由 |
ウエアラブル機器やタブレットを購入し介入研究の予定であったが,アンケート調査に研究計画を修正した.次年度は,アンケート調査にて郵送費,分析,そして,学会発表および論文掲載費として使用予定である.
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