研究成果の学術的意義や社会的意義 |
逆流性食道炎は症状によりQOLを低下させるだけでなく、将来のバレット食道・食道腺癌発症に繋がる可能性があるため逆流性食道炎罹患者の増加は健康対策上の大きな課題である。しかし、逆流性食道炎罹患者は推定1,000~1,500万人で、かつ肥満や好ましくない生活習慣を有する逆流性食道炎予備群者は多数存在することから、これらの対象者全員に保健指導などの介入や内視鏡検査を実施することは現実的ではない。我々の検討における質的内臓脂肪や口腔内細菌叢の違いによる逆流性食道炎発症に及ぼす幾つかの因子を既存のリスク因子に加えることで、健診や外来での逆流性食道炎発症の高リスクな対象者を抽出できる可能性が示唆された。
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