蛋白質中に生じる異性化アスパラギン酸残基(異性化Asp)を蛋白質の新規老化分子マーカーとして定義することが本研究の目的であり、それを可能とする異性化Aspの網羅的な高感度定量解析手法の開発に取り組んだ。その結果として、ヒト水晶体組織内蛋白質(αA-クリスタリンおよびαB-クリスタリン)中にて加齢に応じて蓄積する異性化Asp部位の網羅的スクリーニング手法の改良と、それぞれの高感度定量解析手法を作製した。これらを実際に用いて、加齢に応じた異性化率の増加を確認し、「蛋白質局所の老化現象の見える化」においてAsp異性化が如何に有用であるかを示した。
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