グラフにハミルトンサイクルが現れる予兆を数値的に捉える不変量を探った。2部グラフが一般のグラフよりも弱い次数和条件でハミルトンサイクルをもつことに着目し、一般のグラフGがGの次数和の半分程度の次数和をもつ全域部分2部グラフをもつことを証明した。これは古典的な結果であるOreの定理とMoon-Moserの定理の間に密接な関係があることを示している。 次に全域部分グラフの拡張概念として辺着色を調べた。グラフHとその部分グラフKについて、十分な色数で辺着色された虹色H-フリーグラフな完全グラフが虹色K-フリーとなるための必要十分条件は、Kがスター、Hがその1点細分であることを証明した。
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