実装しているNIS-アプリオリ法(不完全な情報表NISから確実ルールを生成する)を利用して,表データにおける欠損値補完の手法を研究した.対象xの属性Aが欠損値である場合,属性Aを決定属性にした確実ルールを生成し,xにヒットした最も強い確実ルールの結論部で欠損値を補完する.本枠組みは従来に無い手法と考えられ,そのための新たな実行環境を実現した.交差検証による実験では,一様に都合のよい補完を得なかったが,属性Aへの強い依存関係を有する属性がある場合には高い精度で真値を補完できた.UCIのCongressional Votingデータでは強い確実ルールが存在し,精度93%で真値を補完できた.
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