本研究は、エンジンを有する電動車両の燃費改善に資する研究取組である。自動車のエンジン排気系ユニットは、排気ガスと水冷により数百度の温度差が生じる。これまでの研究取組により、温度差から電気を発電する「熱電池」をこの種の車両の排気系ユニットへ取り付け、バッテリーへ電力回生する「排熱発電システム」の開発を産学連携して進めてきた。しかし、実用化が想定される発電環境においては、温度分布の不均一性(温度ムラ) により、熱電池の出力電力特性に局所解が生じる可能性がある。本申請課題は、学術的な観点から温度ムラ発生時の排熱発電システムの回路動作を解析し、工学的応用につなげることを目的とする。
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