顔面皮膚温度を用いた感動を評価するシステムの研究の開発を行ってきた.従来の顔面の熱画像を用いた推定では,交感神経指標である鼻部と,自律神経活動の影響を受けにくい額部の温度差分を取ることによって評価していた.しかし従来手法では,遠赤外カメラが必要であり,手軽さに欠けるとともに,コストが必要になるという問題があった.そこで,実画像から自律神経活動を推定できる方法を検討した.結果として,実画像でも皮下表面の毛細血管を流れる血流量の特徴抽出を可能とする手法を開発した.この手法を用いて,計算問題や読書時の自律神経活動が評価可能か検討した結果,感情が変化したときの血流量変化が見られた.
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