病院における呼吸機能検査は、人手と時間がかかり、かつ熟練した技師を配置する必要があることから、検査部運営の効率化にとって大きな障害となっていた。さらに、2020年から全世界で新型コロナウイルス感染症が蔓延し、潜在的なコロナ陽性患者が呼出努力を伴う呼吸機能検査を行うことで担当の検査技師が感染のリスクに曝されるという問題が生じてきた。本研究の成果として、呼吸機能検査を本システムにより患者自らが行うことで、技師の負担軽減や感染対策に役立つ可能性が示された点で学術的意義がある。 また、医療スタッフ不足が社会的問題となっている昨今において、医療崩壊に対する解決の糸口が示された点で社会的意義も高い。
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