研究課題/領域番号 |
20K12518
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研究機関 | 愛知工業大学 |
研究代表者 |
宮本 好信 愛知工業大学, 工学部, 教授 (70502483)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | おりがみ / きりがみ / デジタル・ファブリケーション / 建築形態学 / 折紙工学 / 機構学 |
研究実績の概要 |
当初計画で、2020年度予定のコンクリート・チルト・アップ構法の海外事例視察は、コロナ禍のため、2021年度後半に先送りしたが、海外渡航状況が改善せず、再延期となった。現在、代替方法を模索中である。 木製ドーム枠組(直径4m)については、基本設計案を作成し、FEMによる構造検討、板材と張線素材候補の選定した。2021年度に製作予定の製作候補会社の選定、デジタル・ ファブリケーション方法、作業詳細、予算配分まで完了したが、詳細設計検討に時間を要し、実制作はできなかった。2022年度前半に制作開始の予定で再調整中である。 当初2022年に予定していたコンクリート製ドーム枠組(直径4m)の設計を2022年度後半に実施し、2023年度前半に制作する予定である。 MEMS試作については、コロナ禍のため、国内製作施設視察に制限があり、2021年度も試作用設計案を先行して作成した。 米国のCNCカット・パタン設計WebアプリCuttle(カトル)の開発陣の協力を得て、自由度の高いパタン設計ツールを開発した。このツールを用いて非軸対称のRESの要素をもとに、新規性の高いデザインを考案し、Origami Simulatorで動画にしてWeb公開した。 昨年度、予定していた超弾性金属板での試作は材料調査の段階のままであるが、形状記憶樹脂によるヒンジ駆動の制作と実験に成功し、研究集会で発表した。 本研究採択時から継続して共同研究していた立命館大学物理学科の米田氏、和田氏とのRESの物理機構学的分析に関する共著論文が応用物理国際誌において編集者推薦で巻頭掲載された。本論文発表を契機にフランスの科学啓蒙Web雑誌イプシロンにRESが紹介された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
海外視察、制作現場での調整が必要な試作関連の実施が後回しになっている。 理論面、デザイン・ツール開発、デザイン展開での深化は順次進行している。
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今後の研究の推進方策 |
遅延している大型試作の制作を推進する。 小型の試作は外注しないで、3Dプリンタ、CNC機器、レーザーカッターなどで内制する体制を整え、制作の技法を蓄積する。
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次年度使用額が生じた理由 |
1) 海外調査視察を実施しなかったため。代替方法を含め今年度実施する。 2) 大型木製試作外注実施を先送りしたため。今年度前半に実施する。
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