従来,尿糖計を腰掛便器に組み込む技術はいくつか提案されているが,その多くは機械的機構によって尿をサンプルして分析ユニットへ送る手法である.したがって,装置が複雑であり,すでに普及している腰掛便器に組み込むことは難しい.それに対し,本研究の成果は,センサユニットを腰掛便器に外付けするだけで計測できる点に大きな特色がある.非接触であり,分析ユニットも不要なためメンテナンス性にも優れている.スマートフォンなどの携帯端末にアプリケーションをインストールすればデータの蓄積,閲覧も可能となり,今後の普及にもアドバンテージがある.将来的には医療機関と連携した健康管理システムとしての有用性も期待できる.
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