研究課題/領域番号 |
20K13090
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研究機関 | 江戸川大学 |
研究代表者 |
三谷 彩華 江戸川大学, 国際交流センター, 助教 (20831960)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 要旨 / 要約 / 文章構造 / クラスター分析 / 定性的コーディング |
研究実績の概要 |
本研究では、主に大学院生に人文学分野の研究論文の要旨作成方法を提案することを目的としている。 2021年度は、研究課題3(大学院生と教員が考える「適切な要旨」とはどのようなものかを明らかにする)の調査をデザインし、実施した。研究課題3の調査の概要は、以下の通りである。 大学院生と教員が考える「適切な要旨」はどのようなものかを明らかにするため、2020年度に研究課題1(日本語の人文学の研究論文の要旨の表現類型を明らかにする)で明らかになった人文学系研究の論文要旨の表現類型(「a.概要提示型」「b.背景・目的詳述型」「c.結論詳述型」「d.方法詳述型」)の4種の要旨の評価調査を行った。 まず、査読付きの学会誌に掲載された論文の著者5名に、自著論文1編に対して3から4種の要旨を作成してもらった。そして、作成された要旨全19編を、大学院生に読んでもらい、①4段階評価と自由コメント、②各論文の4種の要旨の順位付けにより、作成された要旨を評価してもらった。2021年度実施の調査では、予定していた協力者数が得られなかったため、2022年度に追加調査を行い、調査結果をまとめる。 また、研究課題1(日本語の人文学の研究論文の要旨の表現類型を明らかにする)、研究課題2(大学院生がどのように要旨を作成するのかを明らかにする)については、研究協力者とともに、必要な再分析および考察を行い、研究成果の一部を投稿論文にまとめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度のコロナウイルス感染拡大の影響で研究・調査に遅延が発生したことと、研究課題3(大学院生と教員が考える「適切な要旨」とはどのようなものかを明らかにする)の調査方法について再検討を行ったことにより、当初の予定よりやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、2021年度から実施している研究課題3の調査を秋頃までに完了させるよう、調査協力者の募集と実施を積極的に行っていく。また、研究課題1および研究課題2についても、引き続き研究成果をまとめていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度同様、コロナウイルス感染拡大の影響で学会出張費を使用しなかったことが一因である。また、調査の実施も遅れたことにより、2021年度の人件費の使用額も当初の予定より少なくなっている。 人件費に関しては、2021年度に調査方法を確定させることができたため、今年度は調査および調査で収集したデータの分析のための費用として使用し、研究を進める。
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