研究課題/領域番号 |
20K13127
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 成城大学 (2023) 北海道教育大学 (2020) |
研究代表者 |
細田 雅也 成城大学, 文芸学部, 准教授 (00825490)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 英語教育 / 文処理 / 文理解 / 潜在的因果性バイアス / 代名詞解釈 / 視線計測 / リーディング |
研究成果の概要 |
本研究は,英語学習者が動詞の潜在的因果性 (impicit causality, 以下IC) バイアスを代名詞の解釈に用いるプロセスを解明することも目的とした。本研究の結果,学習者がICを英文処理中における代名詞解釈に利用できるのは,学習者がICを発生させる動詞の意味について精緻な知識を有しており,かつ,英文の展開が言語的に明示されている条件に限られることがわかった。この結果は複数の英語論文として公表し,そのうち1つは全国英語教育学会から「学会賞 (学術奨励賞)」を受賞した。
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自由記述の分野 |
応用言語学・英語教育学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から,(1) 英語学習者によるICバイアスの利用は,母語話者と比べて限定的にしか発生しないこと,(2) その原因は,ICを発生させる動詞の意味情報から,英文の展開についての予測を行うことが第二言語では困難であること,さらに (3) この文展開の予測における困難は,語彙知識の精緻さが低いことに起因していることを解明した。 これによって,学習者は,語彙知識の精緻さが低い時に,ディスコースレベルの予測に従事しにくくなることを特定し,第二言語における予測処理に伴う困難について新たな知見を加えた。
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