本研究の目的は、①ネパールの山岳観光地域における車道建設が沿道の社会と実践に与える影響を明らかにすることである。また新型コロナウイルスの流行に伴い、②コロナの流行がネパールの山岳観光にどのような影響を与えたのか、および③日本における山岳観光はいかなるインフラによって支えられているのかを研究目的に追加した。研究期間中には三度のネパール調査を実施し、ネパール山間部では車道が希求され、その変化は従来の生活と連続的なものと語られていること、またコロナ後に観光客数は回復したものの、とりわけ高地の村で従来見られない人口流出が起きていることを明らかにした。
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