研究課題/領域番号 |
20K13626
|
研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
山田 浩喜 愛知大学, 経営学部, 教授 (90825704)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | ドラッグストア / ストアイメージ / 消費者満足 / 階層ベイズモデル / 変数選択モデル |
研究実績の概要 |
名古屋駅界隈で競合する大手ドラッグストア(アマノドラッグ、マツモトキヨシ)に対する消費者満足度評価をアンケート調査で取得し分析した(昨年度からの継続課題)。具体的には、アンケート調査を3回繰り返した上でパネルデ-タを形成し、階層ベイズ2項ロジットモデルに適用させるものである。パネルデータによるモデル分析は、推定結果が安定するため近年注目が集まっている。本研究の結果においても記述能力が高いことが立証されている。アンケートの被験者は当該ドラッグストアを利用している大学生である。サンプル数は109になった。また、本研究モデルには消費者毎のモデル構造を表現するために変数選択付モデルを採用している。 個体内モデルおよび階層モデルの結果から、消費者毎の反応傾向および消費者属性を用いた反応傾向の違いを抽出することができた。また、変数選択付モデルから消費者毎に異なる消費者満足モデル構造を推定できた。さらに、本研究では、モデル推定の結果を用いて、集計直接弾性値、交差弾性値を導出しており、いかなるマーケティング施策が消費者満足に最も寄与するのかを議論することができた。当該研究は身近にあるドラッグストアの消費者満足を取り上げたものであるが、愛知県および岐阜県といった東海地区におけるドラッグストア間の競争は激しさを増している。研究成果によってドラッグストアの満足度戦略の向上に方向性を示すことができたと考えている。 なお、当該研究は日本商業学会第73回全国大会で発表し、論文化したものを愛知大学経営総合科学第120号に投稿している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
名古屋市に所在するドラッグストアであるため、比較的被験者を確保しやすく、早い段階で情報を取得することができた。そのため、分析および執筆に要する時間を確保できている。
|
今後の研究の推進方策 |
小売業態に関しては、ほぼ情報を取得し分析することができたので、小売業態毎の傾向を取りまとめて、学会等で発表する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
おおむね計画通り研究が進んでいるが、コロナ禍によって取材ができていない小売業態・小売店舗(スーパーマーケット)があるため。
|