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2021 年度 実施状況報告書

日本における「哲学する教育」の実践に関するフィールド調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K14006
研究機関鹿児島大学

研究代表者

福井 駿  鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 講師 (40758687)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード哲学教育 / 学校づくり / カリキュラム / 教師の悩み / 哲学する教育
研究実績の概要

本研究は、日本各地で実際に「哲学する教育」を実践している学校のフィールド調査を通して、「哲学する教育」が多様な文脈を持つ学校カリキュラムにそれぞれどのように組み込まれているのかを明らかにすることを目的としている。2021年度に実施した主なことは次の2つである。
①コロナ禍のため計画よりも少数になったが、「哲学する教育」を試みている学校をいくらか現地訪問することができた。現地訪問により、授業実践自体を詳細に観察することができるだけでなく、授業を一緒に観察した当該校の教員たちの反応や様子を見ることができた。また、授業観察前後に学校長などとの交流ができ、授業を取り巻く環境について理解を深めることができた。これによって、ケースの比較検討の視点をより深めることができたと考える。
②学校における哲学教育に関わっている教員に集まってもらい、どのようなことに日々悩みどのように解決しようと試みているのかについての座談会を数度開催し、その内容をデータとして収集した。これは、学校訪問が十分にできない中でのデータ収集の代替手法という側面もあったが、結果として協力してもらっている教員にとってのメリットも担保しつつ研究者によるインタビューでは引き出しにくい実態についての語りを聴くことができたと考えている。特に、哲学教育に積極的に関わっている教員として、個人のアイデンティティの問題や学校文化との関係付けの問題がこれまでの調査よりも強く現れてきたと考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の流行が継続し、当初計画していた学校への現地訪問が今年度も十分に行えなかったため。

今後の研究の推進方策

今後、以下の3つのことを進めていく。①2021年度に取り組み始めた、学校教員による「哲学する教育」についての座談会を継続するとともに、そのデータの分析を行う。②学校での授業観察・教員との交流を可能な限り実施する。③実践者・研究協力者との共同でのデータ分析を促進する。
来年度も授業観察や面談・集会に制限があることを考慮して、オンラインでのデータ収集を継続して進める。同時に、対面での実施が研究成果を高めると考えられる活動は、その実施を模索していく。例えば、現地訪問のように録音録画記録だけでは捉えづらい曖昧なものを理解しようとする作業や、共同的な(授業)実践分析のように繊細なコミュニケーションが求められる作業である。

次年度使用額が生じた理由

コロナ渦のため当初予定していた現地調査が実施できず、その旅費分が次年度使用額となった。使用計画として、現地調査の実施のために旅費として使用する。また、オンラインでのデータ収集のための必要な物品等にも使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] ラウンドテーブル①:「対話的な学びとコミュニティ形成:討議倫理にフォーカスした事例提案」2021

    • 著者名/発表者名
      田中伸、藤井佳代、福井駿、半沢裕太
    • 学会等名
      日本教育方法学会 第30回大会
  • [図書] 社会科重要用語事典2022

    • 著者名/発表者名
      棚橋健治(編著)、木村博一(編著)
    • 総ページ数
      272
    • 出版者
      明治図書出版
    • ISBN
      978-4183464309

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公開日: 2022-12-28  

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