研究実績の概要 |
本研究は臨床実習生の各実習期における情意領域の変遷を示し、その特性を明らかにすること、学習状況と情意領域評価の関連性を明らかにすることを目的として行われた。さらに、情意領域評価表の自己評価表としての活用可能性の検討を2020年度より研究目的に追加した。 2023年度は、COVID-19が新型インフルエンザ等感染症から5類感染症に移行したことで、厚生労働省からも従前の教育体制を速やかに整備するよう各養成校や臨床実習施設に通達があった。しかし速やかな対応が困難な場合は令和6年(2024年)3月31日まではこれまでと同様の対応として差し支えないとしている。このため、従前の実習形態に戻りつつある施設と、COVID-19感染拡大期の実習対応を取らざるを得ない施設が混在することとなった。実際に、実習生の感染や指導者および対象者の感染により、継続して対象者に関われない事例が散見され、実習期間を通して従前の実習が行われた実習生のデータのみを抽出すると、母数が非常に少ないものとなった。そのため、今年度はデータの蓄積と分析が中心となり、論文投稿には至らなかった。 なお、2022年度は東北理学療法学34号(2022年8月発行)にて論文を執筆した。「COVID-19流行下で臨床実習に代わる取り組みとして実施した学内実習の効果と限界-情意領域に着目した検討-」(桂理江子,長井真弓,黒後裕彦,小林武)である。
|