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2022 年度 実施状況報告書

アフィン量子群のレベル・ゼロ表現論と幾何学的佐武対応

研究課題

研究課題/領域番号 20K14278
研究機関群馬大学

研究代表者

石井 基裕  群馬大学, 共同教育学部, 准教授 (00732463)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードアフィン量子群 / アフィンワイル群 / レベルゼロ表現 / 結晶基底 / 端ウェイト加群
研究実績の概要

(1)昨年度までの研究により、アフィンワイル群上の半無限ブリュア半順序に対するデオダール型の判定法と、古典型ルート系に付随する量子ブリュアグラフおよび半無限ブリュアグラフに対する盤による記述、及びその応用としてレベルゼロ表現の結晶基底の盤による実現についての結果が得られている。しかし、これら結果の根拠となる議論の中に修正を要する箇所がいくつか存在することが(論文の査読を通して)判明した。特に、量子ブリュアグラフの辺の存在性に関する条件をワイル群の元の長さの情報に読み替える際の場合分けにおける不備や、量子ラクシュミバイ・セシャドリ・パスと量子柏原中島盤との間の対応関係の説明における不備があった。今年度行った再検討によりこれらは全て修正され、当初得られていた結果の主張自体には変更の必要がないことが確認され、また結果的により簡明な証明を与えることができた。これらの結果は論文(1件)にまとめられ出版された。
(2)一般の対称化可能カッツ・ムーディ・リー環に付随する量子群上の端ウェイト加群の結晶基底と「端ウェイト加群の端ウェイト元を通るワイル群軌道からウェイト格子へのワイル群同変な写像に付随するラクシュミバイ・セシャドリ・パス」のなす柏原結晶とが同型であるかどうかという問題の解決に向け、両者の連結成分の構造の比較に関する調査を行った。特に、改変型 (modified) 量子群の結晶基底のテンソル積を介して、端ウェイト加群の結晶基底が相似性を持つかどうかについて調査を行ったが、今年度は新たな情報を得ることができなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまでに得られているアフィン量子群のレベルゼロ表現の結晶基底に対する組合せ論的な構造に関する結果について、ボット・サムエルソン多様体(アフィン建物のギャラリー)の幾何学的な性質への翻訳とその適用が十分に進んでいないため。

今後の研究の推進方策

これまでに得られているレベルゼロ表現の盤による組合せ論的結果を踏まえ、ボット・サムエルソン多様体(またはアフィン建物のギャラリー)の設定で当初の計画に沿って議論を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため当初の見込み額と執行額とは異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画を進めていく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Tableau models for semi-infinite Bruhat order and level-zero representations of quantum affine algebras2022

    • 著者名/発表者名
      Ishii Motohiro
    • 雑誌名

      Algebraic Combinatorics

      巻: 5 ページ: 1089~1164

    • DOI

      10.5802/alco.242

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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