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2023 年度 研究成果報告書

未知のCP対称性の破れ探索のための、中性子偏極デバイスの開発

研究課題

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研究課題/領域番号 20K14495
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
研究機関名古屋大学

研究代表者

奥平 琢也  名古屋大学, 理学研究科, 助教 (40826129)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード偏極中性子 / 核偏極 / CP対称性の破れ
研究成果の概要

本研究では原子核の中性子吸収反応を用いたCP対称性の破れ探索に不可欠な中性子ビームのスピン偏極デバイス: 3Heスピンフィルターの開発を行った。 3Heスピンフィルターは偏極3He原子核の中性子吸収反応を用いて中性子ビームを偏極させるデバイスであり、複数個の3Heガスセルを作製した。3Heガスを偏極するためのレーザー装置をJ-PARCに構築して80%程度の高い3He偏極率を達成できることを確認した。本装置を用いて原子核が偏極中性子を吸収した際に放出されるγ線の角度分布の測定、偏極Laと偏極中性子のスピン依存する断面積の測定などに成功した。

自由記述の分野

素粒子原子核物理

研究成果の学術的意義や社会的意義

開発した3Heスピンフィルタを用いて世界最大強度を誇るJ-PARCの中性子ビームを幅広いエネルギー領域において偏極することに成功した。本デバイスを用いて測定した原子核の中性子断面積のスピン依存性から139LaにおけるCP対称性の破れの増幅率を決定することに成功した。これはCP対称性の破れ探索に対して非常に大きなマイルストーンである。本デバイスはCP対称性の破れ探索のみならず中性子ビームを用いた広範な科学領域にわたり高い有用性を持つことから、今後様々な中性子実験に応用させることが期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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