本研究では、降着円盤の局所乱流を高精度で解くための擬スペクトル法コードを作成し、富岳を用いて史上最高解像度の磁気回転乱流シミュレーションを行うことに成功した。その結果、これまでの磁気回転乱流では磁場エネルギーが運動エネルギーを上回ることが知られていたが、微小スケールでは磁場エネルギーと運動エネルギーが当配分され、スペクトルが波数の-3/2乗に従う「Alfven乱流状態」になることを明らかにした。また、遅い磁気音波の持つエネルギーがAlfven波のエネルギーの二倍になることもわかった。これらの結果は、我々が以前、簡約化電磁流体モデルによって導いた予測とピタリ一致している。
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