Lab-on-a-chipにおける液滴のマイクロリアクタ機能創出のため、局所加熱による液滴の熱流動現象の制御に関する研究を行った。レーザーやマイクロヒーターによって液滴を局所的に加熱することで、液滴表面に人工的な温度勾配を形成させ、その勾配に沿って表面張力によって対流を発生させる。本研究では、対流の発生条件や強度に及ぼす影響パラメータを調査した。特に、液滴の接触角は液滴の流動安定性に大きく影響を及ぼすことを明らかにした。また、実際のシステムでよく見られる液滴「群」の蒸発に関する研究も実施した。背面指向シュリーレン法を用いて液滴周囲の濃度拡散場を可視化し、液滴間相互作用の影響を定量的に調べた。
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