我が国の水素エネルギー社会実現のためには、海外から水素を液体水素の形で安価に大量輸入する必要がある。液体水素を海上輸送する際は、蓄圧した状態で輸送される。蓄圧状態の時に、真空断熱が破壊され、タンク内圧が急激に上昇した場合、安全弁・破裂板の作動によってタンクは急減圧される。この急減圧に伴う沸騰現象を知ることは、輸送技術およびタンク・配管の設計をする上で非常に重要である。 液体水素急減圧に伴う過渡的な沸騰現象のメカニズムの詳細は未だ明らかにされていない。本研究により、液体水素急減圧時における気液相転移現象を解明するとともに、液体水素を安全に輸送するための基盤技術に貢献することができる。
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